日本脳脊髄液漏出症学会
第2回

会長挨拶

このたび、第2回脳脊髄液漏出症学会学術集会の会長を拝命し、2023年3月11日(土)、 12日(日)に埼玉の地で学術集会を開催することになりました。
脳脊髄液漏出症学会は前身の日本脳脊髄液減少症研究会を引き継いで2022年に中川紀充理事長の下に新たに発足し、今回が2回目の学術集会となります。

脳脊髄液漏出症は、脳脊髄液が漏出することにより生じると考えられていますが、原因は単一なものではなく、脳脊髄液の産生亢進や吸収低下、また産生と吸収の不均衡が背景にあるものと思われます。当教室では、脳脊髄液の産生に自律神経機能が関与している可能性を考えて本症の自律神経研究をおこなってまいりました。また日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて、脳脊髄液漏出症の病態解明に向け多施設共同研究を実施し、成果の1つとして脳型トランスフェリンが髄液産生のマーカーとなり得ることなどが分かりました。
脳脊髄液漏出症のさらなる病態解明には、解剖、脳神経、放射線など各領域の専門家から得られた知見を統合し、そのうえで、今後の研究の方向性を的確に決定・遂行していく必要があります。また実際の診療に当たっては、看護師、理学療法士などのコメディカルスタッフの協力は不可欠です。これらを受けて、本学術集会のテーマは「チーム医療で挑む脳脊髄液漏出症診療の最前線」と題しました。本学術集会を経て脳脊髄液漏出症の診療が進歩し、本疾患で苦しんでおられる患者さんに朗報を届けたいと願っております。

江戸の風景を残している川越は埼玉の誇る観光地であり、美食の町でもあります。
感染対策を万全に実施し、皆様の来訪をお待ちしていますので、多数ご参加くださいますようお願い申し上げます。

埼玉医科大学 脳神経内科 教授
山元 敏正